仙界、天狗界
高橋信次
仙界、天狗界に通じている人々は、自己本位である。人里離れた山中での肉体業の中から自分自身の孤独な悟りを開くが、これには慈悲も愛もない。過去世においても同様なことをしている。転生は肉体行の業を持っている。その生活は独善的、自己本位で、心は狭く、その生涯の果ては哀れなものが多い。動物霊に支配されている者が少なくないからだ。
彼らが、現象界の分身や本体の霊道を先に開いてしまうから、そのために同じ生命の業を造り出してしまうということで、神理を悟っていないため、不調和な霊を呼びこんでしまうのである。
肉体的荒行をしている生命も、だから霊的現象を起こすことはできる。しかし、それは悩める衆生の心を救うことはできない。