ひとつの悟り
高橋信次 /
悟りというと宇宙即我の体現のように思われている
事実それにちがいない
しかし 悟りの本来の姿は
自分のひとつひとつの心の歪みを修正することであり
これへの精進につきるのである
それゆえ
その毎日の日常生活において
自分が気づいた欠点を正し
その正した事柄が
無理なく
自然に行えるようにすべきである
悟りというものは
自分の欠点を修正し
その修正した事柄が
無理なく
行じられたときにいえる言葉なのである
そうして
ひとつの悟りは
大きな悟りを導くカギを握っている
正しく見ることが出来れば
正しく思うことも
語ることも
自然に整ってくるものである
決して忘れてはならない
身近な
現実の
自分の想念と行為について
ひとつでもいい
悟るように心がけよ