公平

高橋信次 /

天は公平にして無私

人もまた平等にして差別なき心の所有者である

しかし人の世は能力の別

好みの別

体力の別

知識の別

節度の別

喜怒哀楽にも相違がでてくるのはなぜであろうか

働く者と その義務を怠る者

行動する者と 傍観する者

学ぶ者と 遊楽にふける者

今日に生きる者と 明日をたのむ者

自分に厳しい者と 人を責める者

愛深い者と 薄い者

和合を旨とする者と 争いの種を蒔く者

謙虚な者と 自分を高く見せようとする者

責任を果たす者と 依頼心の強い者

足ることを知る者と 欲深き者

こうした相違が

平等であるべき人間を不平等にしている

しかし

天はけっして不平等には扱っていない

現在のそれぞれの人の姿は

過去 現在を通じて

集約された自分自身をつくりだしているからである

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